だまし、おどし、詐欺、脅迫……これらは決して他人事ではありません。
最近は、ITの世界においてもこうした犯罪がまかり通っています。
その名も『ランサムウェア(詐欺ソフト)』。
マルウェア(悪意のあるソフトウェア、ウイルス)の一種で、ユーザーのデータを『人質』にとり、データの回復のために『身代金』(ransom)を要求するという実に悪質なソフトウェアのことを、こう呼びます。
パ ソコンの内部のデータを暗号化したり、削除したりして開けなくしておき、『元に戻して欲しいなら代金を払ってください』と持ちかけるウインドウを表示させますが、実際に支払いを行ってもデータが復旧される保証はなく、それどころか次のランサムウェアを呼び込んでしまう事態となります。解決にはランサムウェアの削除或い はWindowsの再インストール等が必要となり、また、失われたデータが戻らないことも多々あります。時間的、金銭的、精神的にも損害を被ってしまいますので、あらかじめこうした詐欺ソフトを呼び込まないよう、予防することが肝要です。
みなさまの大切なデータやパソコンを守るために、以下の対策を行うことをおすすめしております。
以下『しない』の三点、『する』の三点ルールを守るように致しますと、詐欺ソフトからの被害を防ぐことに役立ちます。
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■『しない』三点ルール
1) わからない、怪しいウェブサイトにアクセス『しない』
危険なマルウェアが潜んでいる可能性があり、アクセスした途端、感染してしまう恐れがあります。
2) 送り元のわからない、タイトルが曖昧なメールをクリック『しない』
添付ファイル(ランサムウェア本体)を通じて、パソコンのアクセス権が乗っ取られ、ファイルが暗号化、削除されてしまう恐れがあります。
また、有名な企業を騙ってメールが送られてくることもあります。心当たりがない場合は特にご注意ください。
“Invoice”や”Report”等とついた、紛らわしいタイトルのメールにもウイルスが潜んでいる可能性があります。
3) 身元のわからないファイル、ドキュメントを実行『しない』
セキュリティーの不具合もしくは脆弱性を通じて、パソコンの最高権限(Administrator権限)を取得し、パソコンの大切なファイルが暗号化されたり、削除されてしまう恐れがあります。
■『する』三点ルール
1) セキュリティーアップデートをこまめに『する』ようにしましょう。
発見されたセキュリティーの脆弱性などは、Windows UpdateやMacOSアップデートによって修正されます。もしも誤って危ないウェブサイトにアクセスしたとしても、ウイルスは何もできません。
2) あらゆるバックアップ方法を『する』ようにしましょう。
サーバーへのバックアップや、外付けハードディスクやUSBメモリ等へのバックアップなど、いくつかの方法があります。重要な業務システムや大切なファイルについては、いくつかのバックアップ方法を取るようにしておくと、たとえすべてのファイルが暗号化されてしまっても、バックアップからファイルを戻すことが可能なため、万が一の感染時にも安心です。
3) アンチウィルスの導入、定義ファイルの更新を『する』ようにしましょう。
ランサムウェアやウイルスへの対策には、セキュリティーソフトやアンチウイルスソフトがお役に立ちますが、パソコン購入時に予めインストールされていたアンチ ウイルスソフトでは、いつの間にか更新期限が切れていたりと、リスクに晒されている可能性があります。ライセンスが切れてないか、設定が誤っていな いか、専属ITベンダーに相談して、こまめに確認することをおすすめ致しております。
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弊社では、業務システムやパソコンのセキュリティー設定を見直すお手伝いをしております。
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